たまごコラムcolumn

たまごによって【殻】の硬さがちがう理由UPDATE. 2021.4.26

たまごの殻_藤野屋_01

たまごを料理に使うときに、コンコンと殻を割った瞬間

 

「あ、この殻、硬い」というたまごの時もあれば

「ん?なんか薄くて殻がやわらかいな」という経験、ありますよね?

 

【たまごの殻】って実際に割ってみてはじめて、その硬さ・やわらかさがわかるだけに、

 

「なんでたまごによって殻の硬さが違うんだろう?」

「たまごの殻がすごく薄くてやわらかいけど、品質的に大丈夫なのかな?」

 

と、疑問に思う方も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、このたまごの殻の硬さにちがいがある理由について、紐解いていきます。

 

 

そもそもたまごの殻ってどんなもの?

 

殻の厚みについてお話しする前に、【たまごの殻(卵殻)】の構造ってどんなものなのかをお話しします。

 

たまごの殻の90%以上は「炭酸カルシウム」でつくられいて、殻には「気孔」といわれる穴が無数に空いています。

 

気孔は、たまごからヒヨコになる部分の「胚」に酸素を取り入れたり、殻の内部からでる水分や炭酸ガスを出す役割があります。

 

つまり、たまごの鮮度をまもるうえで、重要な役割をしているんですね。

 

 

殻の硬さに、ちがいがある理由

 

たまごの殻を割ったときに、はじめてわかる殻の硬さ。

では、なぜからの硬さが、たまごの商品によってちがうのかをお話しします。

 

①鶏の年齢

 

まず殻の硬さに影響があるのが【鶏の年齢(日齢)】です。

 

基本的には若い鶏と年齢を重ねた鶏では、若い鶏のほうがしっかりと硬い殻の卵を産みます。

 

養鶏場によっては生産コストをおさえるという考えなどで、年齢を重ねた鶏にたまごを産み続けてもらう、というところもあります。

 

ちなみに、藤野屋の【平飼いたまご】のたまごの殻はカッチリとした硬さがあるのですが、平飼い鶏舎の鶏は480日齢くらいまでの、若い鶏が産んだたまごです。

 

②飼料によるもの

 

次に考えられる理由は鶏が食べる【飼料】の影響です。

 

よく、スーパーにたくさん並ぶたまごのパッケージに「ビタミンE強化」とか「オメガ3強化」などの表示をみかけたことがあるかと思います。

 

これは養鶏業者各社が、飼料にさまざまな栄養成分を加えることで、たまご商品に特色をもせるためなんです。

 

その飼料のなかに「カルシウム」の成分が多く含まれていると、たまごの殻が硬くなるといわれています。

 

人間に例えると、カルシウムをしっかりとっている人とそうでない人の骨の強度が違う、というのと同じ。カルシウムをしっかり摂取できている鶏が産んだたまごの殻は、しっかりしているということですね。

 

③気温

 

実は【気温】も、たまごの殻の硬さに影響があるといわれています。

 

鶏は暑さに弱い生き物です。人間と同じで夏の暑い時期は水を飲む量が増えたり、夏バテ気味になってエサを食べる量がることがあります。

すると、必然的にカルシウムを摂る量が減り、殻が薄くなってしまう傾向があるのです。

 

 

殻が「硬い」「やわらかい」の違いは、栄養にも関係するのか?

 

たまごの殻_藤野屋_02

 

たまごの殻の硬さに違いが生じる理由は、お分かりいただけたと思いますが「じゃあ硬いものとやわらかいもので栄養に違いがあるの?」という点は、たまご消費者のみなさんが一番知りたいところですよね。

 

結論からいうと、たまごの殻の硬さは【栄養】に大きな違いはありません!

 

冒頭でお話ししたように、たまごの殻は鮮度を保持するという点で、呼吸をするための役割をもっています。

この役目は、殻の硬さに限らず共通していえることなので、殻の硬さによってでたまご本来がもつ栄養に大きな差が出るか?といえば違いはありません。

 

殻の硬さは、食べる人のたまご選びの基準のひとつに

 

ただ栄養に大きな違いはなくとも、何となく殻が硬いほうが安心、という方も多いと思います。また殻が薄いと、うっかり割れてしまったりするリスクが高くなるのも事実。

殻が割れてしまったたまごは、鮮度がどんどん落ちてしまうので食の安全面・衛生面の危険もあるかもしれません。

 

殻の硬さは栄養には大きな違いはありませんが、「おいしくて安全なたまごを食べたい」という意識には個人差や感覚によって異なります。

 

たまごを選ぶ基準も「価格」「色」「サイズ」など決め手は人それぞれですが殻の硬い、やわらかいも、ぜひたまご選びの基準のひとつにするとよいでしょう。

 

「自分ならどのたまごなら安心して食生活に取り入れられるか」の目安にしてもらえたらとおもいます。

 

 

まとめ

 

たまごの殻_藤野屋_03

 

たまごの殻は、卵黄・卵白の品質とおいしさを保つための役割を果たしていることをはじめ、なぜ硬さにちがいがあるのかの理由や、栄養とどう関係するかなどをお話しさせていただきました。

 

実際に手にとって割ってみるまでは、わかりづらいたまごの殻の硬さ。

 

たまご選びの基準は「価格」「サイズ」「色」「栄養」いろんな基準があり、何を優先するかはひとそれぞれですが、その基準のひとつに「殻の硬さ」も頭においておくと選ぶ基準の幅が広がるかもしれません。

 

「このたまごなら安心して食べられそう」と思える、お気に入りのたまご選びの参考にしてみてください。

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